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2010年 06月 06日
ジョー・バターン / Joe Bataan@アサヒ・アートスクエア June 5,'10
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銀座線でダウンタウンの銀座から北へ。神田あたりを境にムードが変わる。NYの4・5・6番なら96丁目って感じ。とすると飾らぬ下町浅草は116から125丁目?駅を出た先には、ハーレム・リバーならぬ隅田川。

川を渡って開演チョイ前のアートスクエア前は当日売りを待つ列。横をすり抜けてホールへ。オール・スタンディングのフロアに入るとなにやらにーちゃん、ねーちゃんって風情多し。クラバーっつーのともちょっと違う。空気にエネルギーがたまっている。良い感じ。

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がっつりと不良なNYラテンがかかる中、まずビールで渇きを止めてフロア真ん中へ。タフで、でかくて、かっこいい!に―ちゃんたちの一群。あのアッパーのロゴは北の国のローライダーの男達。ビール片手にめちゃ熱い。

やばい、やばいよ」「もう、声でねー」「おれの気持ちわかってくれっか」「生バンドでジョーだぜ」あぁ、そうなんだよぁ(涙)。


ステージにメンバーが現れる。リズムが動き出しMCのチャーリー宮毛がイントロダクション。
にいちゃんたちの興奮高まる。「あー、おしっこもれそう」「やべー、うそだろー」
周りを見るとみんな同じ目でステージを見つめてる。あ、自分もか。


来た!ジョー・バターン

赤のジャケットをスポットが照らす。フロアから強力な圧力の歓声。ついに来たぞぅ。

「Good Everning, Tokio!」
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◆◆◆
あとはひたすらジョーの世界に浸るのみ。

3曲目「My Cloud」の出だし "Thank you Lord for cloud you made me・・・"で一挙にソウルの甘い世界へとパンチを喰らい、「When Sunny Gets Blue」"でスイングに感電。

The Prayer」でロー・ライダー組、ひらすら泣き。こちらも泣き。彼ら、つれあいとしっぽり。

Subway Joe」はフロア爆発!

Puerto Rico Me Llama」はピーター・"チャッキー"・キンテーロが歌を受け持ち、バターンとイヴォンヌがコロ。マサ・池田のトロンボーンが吠える。さすが、80年代ジョーと共演したツワモノ。パンチがベビー。

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メンバーは:
ピーター・"チャッキー"・キンテーロ/Peter "Chuckie" Quintero Jr.(timb)
イヴォンヌ・ニトジャノ/Yvonne Nitollano(coro)
マサ池田(tb)
ウィリー・ナガサキ(conga)
田中哲也(tp)
塩川光二(t.sax)
佐藤誠(g)
あびる竜太(p)
北原実(b)
ジーン重村(ds)

・・・・

曲目はうろ覚えだけどこんな感じだった気が。

1. LATIN STRUT
2. GOOD OLE DAYS
3. MY CLOUD(from Singin' Some Soul")
4. WHEN SUNNY GETS BLUE
5. ORDINARY GUY (AFROFILIPINO)
6. I WISH YOU LOVE (Part 2)
7. THE PRAYER
8. SUBWAY JOE
9. RAP-O CLAP-O
10. PUERTO RICO ME LLAMA
11. CHICANA LADY(SPECIAL GIRL)
アンコール: LATIN STRUTで登場
12.GYPSY WOMAN

◆◆◆

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ジョーの浮遊感のあるスモーキーな声は健在だった。いや、艶を増していたのが驚き。
68の親爺なんだよなぁ。ああでなくちゃ。不良性の色気とイナセなかっこよさ。
それはやっぱ"Ordinary Guy"なんだと思う。


レギュラー・メンバーでない為の小アクシデントもあったけど、ジョーが観客の反応を見ながらバンドをコントロールしてゆく様は、単に「プロの仕事」とまとめるより、コミュニケーションしてなんぼという場数とジョーのDNA。即興の歌詞でNYと東京、リズムとダンス、感謝と語りかけを織り込んでゆき歌で会話をする。曲順もその場で指示してた。


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あと、自分にとって楽しかったのは、ジョーがいじるリズム。同じ曲の中でサルサなクラーベ、ソウルなオフ・ビート、ブガルーな8つ打ちとクラップを変化させていくのに、フロアが何の違和感もなく手拍子や"ゆれ"で反応していった事。

多分フロアにはサルサ的ラテン、ソウル的ラテン/ラテン的ソウル、チカーノ的ラテン、'80ラテン・ディスコ、ダンス・ジャズ/クラブ・ジャズ、レア・グルーブ・・・といろんなバック・グラウンドのファンが来てたと思う(ラベルの貼り方は適当)。

ジョーの音が色々な物を含みつつ、彼にしかない個性で出来上がっている点に強いレスペクトがあるから、垣根など関係なくあるがままにリズムを飛び越えていくのだろう。

◆◆◆

フロアにはサルサを愛すると共に、いろんな音楽の話をフラットに出来る友人たちがたくさん来ていた。終わってからも冷めやらぬ気分を鎮めるもう一杯とステップと会話と笑い。


至福の一夜。

by mofongo | 2010-06-06 23:59 | Musica


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