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2011年 01月 29日
久しぶりのベイルート。タクシーでダウンタウンヘ。 好きなラジオをかけてもらう。 ロマンティックで正調アラブな男性の声。なかなかいいね。 モフォ「歌ってんの誰だろ?」 運「うーん、ちょっと待ってな、、ああ、カーズィム・アル・サーヒルだ」 Kazem El Saher "Alrasm Bel Kalemat" (2009) Kazem El saher - Hal Endaki Shak [English Subtitles] モ「カーズィム・・・って、たしかイラク人だっけ?」 運「ああ、イラクだよ。俺とおんなじイラク」 そっか。 戦火に見舞われる事の多かったレバノンやシリアの人たちは、昔からよく国外へ働きに出ていた。 60年代以降石油で潤うようになった湾岸諸国の建設を支えたのは、彼らだったとよく言われる。 欧州、アフリカや中南米にも昔からたくさん移民した。シャキーラもサルマ・ハエックもポーラ・アブドゥルも皆レバノンの血をひく。 エクアドルなんてブカラム元大統領、マワ元大統領とかレバノン系だし。 でも今は戦火を逃れた後、国外に残って働いているイラクの人たちがずっと増えた。 イラク・アンミーヤ(方言)が聞けるラジオはとても大切なものなのだと思う。 ◆◆◆ ダウンタウンに近づくとビルが多くなる。古いアパートにベランダの外に日よけのカーテンがかかっているのをみるとなんだかほっとする。中近東の一角 ダウンタウンの真ん中には昔のグリーン・ラインが大通りとして今も健在。 東ベイルートと西ベイルートを分ける緩衝地帯だった。 ぷらぷら散策する。ここそこに銃をもった警官や兵隊が警戒をしている。 レバノンでは先週ヒズボラ系閣僚が一斉辞任して連立政権が崩壊したばかりだ。 現首相の父のハリリ元首相暗殺事件(05年)を審理にからんでイスラム教スンニ派のハリリ首相側に反発するシーア派組織ヒズボラ系の閣僚11人が一斉に辞任したのだ。 ヒズボラは元々対イスラエルで武力行動を行ってきたから、こじれるとまたレバノンに戦火がやってくる可能性がある懸念もある。 そんな緊張感をダウンタウンの日常に感じる。 やはり頭に流れるのはフェイルーズの「ベイルートよ(Li Beirut)」 このアランフェス協奏曲のメロを聞くと、日本じゃまずイエペスのギターか、チック・コリアがジム・ホールってことなんだろうけど、こっちじゃそんなもんほとんど思いつかないのじゃないか。何といってもフェイルーズのこの曲だろう。 Fairouz- "Li Beirut" YouTubeでFairuzを聴く そして夜は、ここの友人と大宴会。地酒のアラックは何本もあけて大笑い。 友「俺たちは4000年前のフェニキアの時代から、あっちから責められたり、こっちから侵攻されたり、キリスト教、イスラム教のシーア、スンニ、ユダヤ教・・といろんな宗教が共存する中で生きてきた。 だから現実的だし、同時に享楽的なんだよな。モフォさん、人生は一回きりだからさ」 モ「そだよね。享楽的と現実的がひっついてるのが真面目に生きてるってことかもねぇ」 友「がはは、ま、ややこしい事言わないでさ、そうそう、こんな話があるよ、アラブの富豪のじじいがさ・・・」 こうやって昨晩は更けていったのだった。
by mofongo
| 2011-01-29 00:40
| Viaje/漫遊記
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