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2006年 08月 30日
トニー・ベガ。大好きなサルサの歌い手です。でもここ数年年アルバムを出していなかった。 それが、久々に新譜なんです!"Que tire la piedra/Tony Vega"(AP Records) 一度だけ話した事があります。サン・ファンのBellas Artesでのコンサートだった。b>Aparentementeがヒットし、"Dejame Son~arがヒットし、そしてSi me miras a los ojosが大ヒットしてる頃。あのアルバムの"Dices"が大好きだった。 第一部と二部の幕間にロビーに出てきて、観客と話し、握手やサインしてくれた。 すごく誠実な感じで思わず「あなたの様なスターがこんなに気さくに接してくれるなんてびっくりです」って言ったら「僕はただのヒバリートだよ」って答えた。 トニーはプエルトリコの南部・サリナス生まれ、両親はシアレスっていう正にヒバロな町の出身。彼がプエルトリコの良心、純朴なヒバロだっていうのは納得。 アメリカ本土に引っ越した10代にはロック・バンド組んだりだけど、やっぱりボリクアの血は争えず、コルティーホやイスマエル・リベラ、エル・グランコンボに惹かれサルサの道を走る。 そしてご存知ラフィー・レアビからウイリー・ロサリオのオルケスタでスターに上り詰めたわけで、ヒルベルト・サンタ・ロサとロサリオ楽団の二枚看板で走った時期はほんとに素晴らしい時代。"~♪cambia el paso, busca el ritmo~" 二人は独立してソロになるけど、ヒルベルトの野心的なキャラと、優しく人の良いトニーの対比は作品にもモロに表れてた。上のロサリオ時代の写真でも、ヒルベルトはずんっと前だもんね。それに比べて一番後ろでにこにこして立っているトニーのキャラ! そんな天然で繊細な性格のトニーは、クリスチャンとしての信仰を中心とした生活に傾いていった。 プエルトリコは元々カトリックの信仰が厚いところ。葬式仏教徒+なんにでも神は宿ると感じるいいかげん神道の自分にはプエルトリコの人の思う「神」ってどうなのか分かりはしないが、身近にいる「神」を話す人が多かった。 ドラッグ問題がどんどん悪化して、社会が殺伐とした頃からエバンヘリスタ(エバンジェリスト)とかバウティスタ(バプティスト)とかのプロテスタント系の教会も規模が大きくなってきた気がする。 アメリカ本土のゴスペル教会のように、さすが音楽好きなプエルトリコ、教会で歌を歌うのは皆とても好き。一度、カロリーナの某大教会の日曜ミサに連れて行ってもらったとき、皆音楽を本気で楽しんで歌っていたのを思い出す。 当然、サルサで神を称えたりする教会もある。リッチー・レイやエル・ブラボーなどの大物ばかりでなく、草の根のクリスチャン・オルケスタにも上手いのが一杯いた。オルケルタ・ケルビンとかオルケスタ・ラ・フェとかかっこよかったなあ。サルサの層が厚いんだよなぁ。 サン・ファンの西の方にドラドっていう町があるが、そこにはクリスチャン・サルセーロ御用達の教会があった。ボビー・バレンティン、トロンボーン/アレンジャーのクト・ソト・・・ここの信者だった。そしてトニー・ベガも。 そんな中でフロリダに居を移したトニーは歌手の活動はずっと続けていたが、ここ数年は不調、不調、不調・・・。4軒あった家も車も手放しというキビシー生活だったという。でも信仰が彼をしっかりささえてくれたんですね。 ヒルベルトのような押しの強さもなく、実力はたっぷりあるのに不器用な生き方しかできないトニー。これもプエルトリコらしくて・・・。 新譜はサルサ中心だけど、しっとりしたボレロ、そしてレゲトン調にもしっかしトライしてるとか。 早速手に入れて彼が元気にやってるのか確かめたい。
by mofongo
| 2006-08-30 22:29
| Musica/SALSA
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