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2006年 10月 17日
来るぞ、クアトロ!
全国のプエルトリカン・クアトロ・ファンの皆様、こんばんは!

皆様におかれてはクアトロのナマ音を渇望して悶々とした日々をお過ごしの事と存じます。赤木りえさんのコンサートの為のエドウイン・コロン・サヤスの来日以来、はや3年ほどが過ぎ去りました。

その間、筆者もマイ・クアトロの音で心を休めようとしておりましたが、あまりの下手さに怒り心頭になるばかり。やはり本場の名手が時に激しく、時に繊細に奏でるライブの音なしで過ごせるのも3年が限度、禁断症状が出ておりました。

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しかし、忍耐の日々も報われる時が参りました!

現在島でエドウィン・コロン・サヤスペドロ・グスマンと並ぶ3大クアトロ奏者と呼ばれるクアトリスタの一人、プロディヒオ/Prodigio (本名Eligio Claudio)が来日、10月末から11月初に全国6ヶ所で行われる赤木りえさんの「カリビアン・アコースティック・ジャズ」のライブに加わることになりました。


【クアトロって?】
サルサ・ファンならファニア・オールスターズヨーモ・トーロの音は耳に入っていると思います。ヨーモの名前を知らなくても「おや、サルサに弦楽器?これギター?」って音に遭遇したことがあるのでは?

クアトロは複弦5コース10弦の小型のギター、という感じの楽器。プエルトリコがコロンブスに発見されてしまって以来、スペイン人が島にやってきた中でスペインの弦楽器(ラウーとか)が島に持ち込まれ、それがクアトロという形になったもの。

元々多分4弦、又は4コースの複弦の楽器だったのでクアトロ(4)と呼ばれたのでしょうが、今や5コース復弦の楽器となってます。ベネズエラなど南米にもクアトロという名の弦楽器がありますが、別のもの。つまり、クアトロはプエルトリコ産のとてもユニークなものなんです。
プエルトリコの心、プエルトリコの哀愁をあらわす楽器なのです。

このブログの右上にあるギターのような楽器がそれであります。

クアトロは庶民が、特にヒバロと呼ばれる山間部に住む農民が楽しむ音楽に使われてきた楽器です。キツイ農作業のあと、一日の終わりのちょっとした休息に、週末の楽しみに、そして、なんと言ってもクリスマスのフィエスタに演奏され、歌の伴奏に使われて来ました。そのクリスマスの音楽は「アギナルド」と呼ばれ、今でもこれなしではクリスマスのムードが盛り上がらないお約束の音なのです。

この伝統はプエルトリコ人の住んでる色んな場所でキープされてます。例えばニューヨークには昔からたくさんのプエルトリコ人が住んでますが、クソ寒いNYで故郷の暖かい島のクリスマスを思ってクアトロでも盛り上がる、またはしんみりとするには欠かせない楽器です。だから、ファニア・オールスターズを初めとして、ニューヨークで生まれたサルサにはプエルトリコの音と心が入っている、という訳です。

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さて、プロディヒオは1968年生まれのもうすぐ38才。なんと京都のライブ当日が誕生日ですね。行った人は是非お祝いしてあげましょう。

-→経歴と作品はこちら


で、ツアーの詳細です。

メンバーは赤木りえ(フルート)、プロディヒオ(クアトロ)、イスラエル・セデーニョ(ベース)、岡本博文(ギター)、宮野弘紀(ギター)
会場によって出演者の変更(パーカッションが加わる)がある場合があるとの事。

赤木さんはつい最近までプエルトリコでひと月以上、レコーディングとライブの日々を送ってました。プエルトリコのココロなら音楽からうまいものまで体にしみついている赤木さん。

エドウイン、ペドロ、そしてプロディヒオとクアトロとの競演はお手のものだから、島の空気タップリの演奏に加え、個性のぶつかり合うスリリングな場面を聴かせてくれると思います。


「カリビアン・アコースティック・ジャズ」
-Japan Tour 06 カリブ海の休日-
10/30(月)
京都:RAG
開演:19:30
075-241-0446
前売:3800円 当日:4300円 学生:3000円
http://www.ragnet.co.jp

10/31(火)
大阪:灘波パークス内キャニオンコート(2階)
開演:18:30 < 開演前にクリスマス・ツリーの点灯イヴェントあり>
06-6644-7100 入場無料

11/1(水)
大津:びわ湖大津館
19:00
077-524-7596(アトリエミル)
入場料:100人会員/2800円 一般/3300円
http://www.biwako-otsukan.com/

11/2(木)
広島:Live Cafe Jive
開演:20:00
082-246-2949
前売:4000円 当日:4500円
http://www.livecafejive.jp/

11/6(月)
横浜:モーションブルー・ヨコハマ
開演:18:30 / 20:30(入れ替えなし)
045-226-1919
3675円
http://www.motionblue.co.jp

会場ではプエルト・リコの高級コーヒー、YAUCO(ヤウコ)の試供品の配布もあるとの事。ヤウコというのは島の南西にある町でプエルトリコ・コーヒーの名産地。島でコーヒーといえば「ヤウコ!」と帰ってくる名品です。

プエルトリコの香りを満喫できそうですね!

by mofongo | 2006-10-17 22:37 | Musica


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