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2009年 08月 12日
ファン・ルイス・ゲーラ@新木場
圧倒的に聴かせてくれました。

日本で見れてラッキーだよ。舞台前のオール・スタンディングだったけど、中南米・カリブじゃあの近さで見れて、前でナマ音聴けるなんてありえない。

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生音のおかげでチョコラーテのタンボールのすごさがよく分かった。
スクリーンやスピーカーとナマ音は0.01秒くらい(推定)時差があるので混ぜると気持ち悪い。だけど顔に当たるほどのナマ音のスティックとスラップのリズムはニュアンスの波がすごかった。コンパクトなティピコのソロと受け渡しだったけど、感じるにはそれで十分。

グィロやタンポール、コンガ、ドラムのアンサンブルもばっちり。だから、リズムが砲弾のような塊りで一つになって飛んでくる。

でそのあと、MJネタの色物。あれやってくれてよかったかも。あれでナマなりズムの世界から歌の世界にもどる猶予をもらった感じ。

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今回のコンサートはとにかく「歌」だった。もちろん、ステージングも、バックの一体感も、サウンドの洗練もビジュアルの仕込みも一流、最高でした。が、やっぱり「歌」の力。

それはファン・ルイス自身の歌唱力とかの話ではなくて(もちろん彼はうまい)、会場が歌ってしまうと言う事。

自分もヒット曲はがんがん歌っちゃったけど、それだけで周りのペルー軍団と一挙に距離が縮まるのは、「お互いに歌を歌ってしまう気持ち」への反応じゃないのか。

強力圧縮混雑ペルー軍団の真ん中で、お互いに腰も振りにくい中、歌ってにっこりした後には、圧縮に一体感みたいなものが生まれた。

後ろの女性がピッタリ背中に張り付いて踊って(動いて)来たり、カメラ攻撃(JLGを取りまくる)が収まったりで、一挙に動きやすくなった。

踊れて歌える曲がこれだけ会場の多様なラティーノたちと共有されているってのが大切。歌うのも好きなラティーノだけど、どのアーティストもって訳じゃない。

こういうのは自分の経験では、ラボーの曲とかサン・ファンでのコローン&ルベーンのステージとか、1回だけ見る事ができたカロリーナでのフランキー・ルイスとか、いつものグラン・コンボとか。あとは、ルイスミとかファン・ガブリエルとか。


こういうラテンの本当の「スター」の事がまっとうに媒体の上に出ないのは、何なんでしょうかね。
まあ、媒体の露出の話の追求はさておき、ほんと、しつこいようだけど、あのステージをあそこで見れた人はみんな大ラッキーでしょう。アメリカ、ラテン・アメリカでは、あの近さで彼のフルステージを見ることは絶対に不可能。

よく来てくれたJLG。またお願いします。
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by mofongo | 2009-08-12 00:27 | Musica
2009年 07月 01日
クアトロ完成!
マイ・クアトロ、手に入れてからも10年経つけど、ハイ・ポジションがちょっとスムーズでないので、もう1本欲しくなっていました。

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クアトロって、いわゆる楽器屋にずらっと並んでいてそれから選ぶ、って言うような形じゃなくて、工房に行って買うのが主流。

工房で、職人さんが手作業で作っているのです。だから、好みの音、形、かざり細工などにこだわるなら、まず工房・職人さんを選ぶところからスタート。

で、どのマエストロのクアトロにするか?






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プエルトリコのクアトロ奏者のトップ2エドウィン・コロン・サヤスプロディヒオ・クラウディオに相談してみました。(最初の写真がエドウィン。2番目がプロディヒオ)

すると、二人から出てきた名前は、やはり予想通り、巨匠ハイメ・アリセア


アリセア名人はベガ・バハの緑深い山の中に工房を構える、まさにヒバロな職人。エドウィン、プロディヒオ、ペドロ・グルスマン、ヨーモ・ロト、キケ・ドメネチ・・・と彼のクアトロを愛用するプレーヤーは数知れず。

このドン・アリセア、もともとクアトロ、ヒバロ音楽の大好きなお百姓だったけど、どうしても自分の気に入るクアトロがない、って作り始めて、その楽器の素晴らしさが評判となって、クアトロ作り一本でこの道一筋。だkらクアトロも上手いし、一家全員が音楽やってる。楽しいねえ。

→一仕事を終えて工房の端っこで演奏するアリセア一家をYouTubeで見る


一度、マガジンハウスの「Brutus」誌がプエルトリコ特集をした時にも紹介されていたので、知っている人もいるかも。(いや、ほとんどいないかも)

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良い物は基本的に注文を受けてから作る受注生産。注文する人の音の好みを聞いて、寝かせてある木
から最適なものを選んで、じっくり削りだしてボディーを作るのです。

ほんとは工房に通って、ああだこうだ、ボディーはラウレルの木が良い、いやマホも悪くない、いやグァラグアオの木だ、とか話して楽しみながら仕様を決めるのだけど、さすがに毎週末、ビールとレチョン携えてお邪魔するにはプエルトリコはちょっと遠い。

なので、プエルトリコ人の友人に間に入ってもらい、音の好みとか響きとか色々話してお願いしておりました。

そして、昨日連絡が来ました。ついに完成!写真を送ってきてくれました。

じゃん!

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丁度、来週日本人の友人が島から帰国するので、引越し荷物に入れてもらう事に。一月ほどで日本にやってくる予定。

どんな響きかな。楽しみです。
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by mofongo | 2009-07-01 00:09 | Musica
2009年 06月 02日
Tunamerica@Shinjuku, Tokyo
行ってみましたTUNA- Tunamerica プエルトリコ産のツナ。

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東京公演は、NPOのインパクト・ラティーノ主催のラテンアメリカ・フェスト"Encuentro Cultural Latino"のゲスト。

コンサートは昼の部、夜の部に分かれていて、昼はブラジル(カポイエラ)、メヒコ(ベラクルスとチアバスのダンス)、チリ(イースター島のダンス)、夜の部はペルー、メヒコ、アルヘンティーナのダンスを楽しめるプログラム。そして、スペインからのゲスト(カルロス・ソラーノ、セサル・ベルダ)とプエルトリコからのTunamericaが加わる形。


主催のインパクト・ラティーノさんに「Tunamericaは昼、夜どっちに出るんですか?」と確認すると「両方でますよ」との事。うーん、夜はちょっと予定があるし、昼にしよう。ということで昼の部へ。

◆◆◆


午後3時開演。入り口で「昼の部にもTunaが出ますよね」と確認をして入場。

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トップのカポイエラ、そしてメヒコ、そしてチリと続く。なかなか楽しい。ここで休憩を挟んで後半へ。

後半はスペインよりのカルロス・ソラーノや日本で活躍するホルヘ・ディアス。いやー、コプラも良いわ。(→詳細は別のページで)。さていよいよ、最後がツナメリカかと思っていると。


「ほんとうに今日はありがとうございました。また11月にお会いしましょう」と司会の人のシメのあいさつ。。。


あ、あ、Tuna、昼はでないの??あ、幕が閉まってゆく・・・・orz

終演後スタッフの人に問い合わせると

「すみません、トラブルで今、新宿駅に着いたらしく、現在こっちに向かっているみたいです」

うーむ、さすがプエルトリコだけのことはある!やるわぁ。パチパシ!
いや、感心してる場合じゃない。ああ・・・


がっくりしていると、主催者の方が

「あの、よろしかったら夜の部にご招待しますよ」と言ってくださった。やった!なんと、やさしい!ついてる!

◆◆◆


あわてて、夜の予定を一挙にキャンセル手配。開演の7時まで、軽くメシだな。会場で一緒になったLさんと近くのモス・バーガーでだべっていると、突然入口のほうから


「(西語)あー、セニョール、ビールありますか?」 

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見ると、頭に「日本」と漢字で書いた日の丸付きの鉢巻きを締めて、紋付を着たあやしい(忍者風)ぶっとい男どもが10人以上で入口を閉鎖中。

出たー、プエルトリコTUNA軍団!
TUNAの衣裳の"ベカ"(写真では紫色の肩掛け)が紋付のよう。

店員さんは英語をしゃべらない異常な風体の集団に明らかに、びびっている


「(プエルトリコ旗を振りつつ接近)あー皆さん、何人ですか?席があるか調べてもらいますよ」

TUNA1「Que sorpresa, nuestra bandera!えーと全部で15人くらい」

「あやー、半分くらいなら行けるけど全員はムリだよー」



結局数人が中に入り、残りはどこかへ行ってしまった。やれやれ、TUNA親爺の為にメニューの手伝いを。

TUNA1「アグアカテ(アボカド)のバーガーか、めずらしい。」
TUNA2「ダイエット・コーク。え、ないの?日本ってどこにも置いてないのかねぇ」

とかやってると、また入口の方から不穏な声が:

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「おーい、そこの酒屋でビール買って来たぞ」



見ると手に手にビールぼ中瓶やらロング缶をもったTUNA軍団が店に侵入中・・・。

店員「(日本語)あ、酒類のお客様持ち込みは・・・」








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あやー、君たち持ち込みはだめなのよ。ほら外で飲みましょう。

TUNA3「おお、あんたプエルトリコ人?(んな訳ないだろ)、まあ飲もうよ」

早速店の前で酒盛り。


TUNA5「日本のビール美味いねえ。この"スーパー・ドライ"っての気に入ったよ。一本、ほら」
「あ、すんませんね。いやー、Medallaもいいけどアサヒも美味いからね」
TUNA5「おい、みんなMedallaだってよ。がはははは」
「つまみはチチャロンがいいよね。♪チチャロン・デ・バヤモン♪」
TUNA軍団「がはははは、なんだよこいつ」


一挙に路上宴会モードに。ありがたいね、ボリクアにみんなは。すぐに友達付き合いしてくれる。通行人はあやしい風体の軍団をめずらしそうに見ながら通り過ぎてゆく。

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ビールがなくなったやつから順番に店に入り、今度は店でビールをどんどん注文。バーガーもがつがつと平らげる。しかし、皆さん、本番はあと1時間後だけど、良いんですかい・・・。

◆◆◆

そうこうしている内に、8時近くに。音楽監督Fluttiが今日の曲順を皆に伝える。おお、唯の酔っ払いかと思ったけど、さすが締める。

店から会場まで戻る途中、Tunaの事をいろいろ教えてくれる。ありがたいね。



会場に戻ると、既に前半の部はほぼ終わりかけ。メヒコのダンスを見て休憩時間に。
ここで友人のS川さんと合流。三人でプエルトリコ旗を用意して後半の部が始まるのを待つ。




幕が上がるとあの軍団がビシッとならんでいる。おお、かっこ良いじゃない

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スペインのトゥナと明らかに違うのは楽器編成。クアトロやグィロが入っているところだ。その分バンドゥリアが少なく、リュートもない。







◆◆◆


さて曲が始まった。おお、さっそくプエルトリコ!そう1曲目は"Mi Jaragual"
イスマエル・リベラの軽快なリズムの楽しい曲。間に"Carnaval de San Juan"のお約束のフレーズが歌いこまれる。ははは、プエルトリーコ!

Ismael Rivera-Mi Jaragual
http://www.youtube.com/watch?v=qtktP0Xdgyg


二曲目はウルグアイの名曲"Candombe para Jose"

ILLAPU - CANDOMBE PARA JOSE チリのグループILLAPUのヒット
http://www.youtube.com/watch?v=4nM1RcSBrJI


三曲目はカルロス・ビベスのヒット"La Tierra Del Olvido"。コロンビアーノだけじゃなくてもこれは歌っちゃうなあ。やっぱし会場のラティーノから手拍子だけじゃなく歌が入る。

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Carlos Vives - La Tierra Del Olvido
http://www.youtube.com/watch?v=0r3RbeYSeoU

♪Tu tiene la llave de mi corazon, yo te quiero, mas que mi vida por que sin tu amor yo me muero♪いい選曲。

メイン・ボーカルのAngelitoの声がとても良い。高くてつやがある。

四曲目はEl Toro y la luna。これもラテン圏では昔から有名な曲。これもコプラでよく聴く名曲。
El toro y la Luna Luis Alberto del Paraná
http://www.youtube.com/watch?v=UvKWVQbwPic


しかし皆の知ってる曲で会場をつかみ、ギャグをちりばめてぐっと引き寄せる。
しかし、この演芸の基本を持ってるところがプエルトリコだねえ。

そして次はペルーの名曲"Flor de la Canela"。チャンブーカルチャ・レジェスも皆歌ってますね。Que viva Peru!

Lucha Reyes - La Flor de la Canela (©1970)
http://www.youtube.com/watch?v=Re8k27QlJus

Chabuca Granda - La Flor de la Canela
http://www.youtube.com/watch?v=5BhFgTy_3VI

ここでメンバーの一人"Cookie"が会場から一人の女性を引っ張り出してステージへあげ、椅子に座らせる。
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そして全員で彼女に対してささげる「ベサメムーチョ」





飽きさせないねえ。あっという間に持ち時間一杯となり、司会が次のプログラムへ導くけど、会場からOtra(アンコール)がかかる。あわてて最後にアップ・テンポの曲で締めくくり。旗手のCookieが大きい旗を振りかざす応援団風のワザを見せ、マントと対抗。

めでたくTunamericaのステージは終わったのでした。

◆◆◆

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Tunamericaの後はスペインからのカルロスのコプラで夜の部が幕を閉じた後、ロビーへ行くと、ほーら始まったよ。Tunamericaの歌!

かれらは本当に音楽が、歌が好きなのだ!自主規制なんかしない。






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甘い歌ではすかさず日本側スタッフの女性と見つめあい、アップテンポでは淑女をさそって踊りだす。

一人でステップ踏んでるラティーナ娘にはパーカッションを持ち出して、一戦交える。
すかさず、ギター軍団が加わる、と言った具合。













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彼ら自身が本当に楽しそうだから、帰りかけたお客さんも足を止め、自然と手拍子に加わって楽しんでいる。そして聴いてくれ楽しんでくれるお客の前ではますますパワーアップの彼ら。自ら楽しむ。自然だなあ。


とうとう会場退出時間ぎりぎりまで粘って、粘って外へでたのでした。

TUNA軍団「いやー、おもしろかった。日本人は最初恥ずかしがりだけど、最後は楽しんでくれてこちらもほんとに楽しかったよ」

メンバーとはがっしりハグしてプエルトリコでの再開を約束。

翌日には日本を発つツナ軍団。また会いたいね。
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by mofongo | 2009-06-02 00:43 | Musica
2009年 05月 22日
プエルトリコからTUNAが来た!
『プエルトリコからTUNA!』ってなんだそれ?

「輸入物のシーチキン?」と思った人、無理もありません。

「マヤグエスにはツナ缶の工場があったよな」、と思った人、それマニアックすぎ。


TUNA/トゥナというのはスペイン起源の伝統の大学生バンド。つっても12世紀末から の伝統を持ってます。

写真を見ると、「わお!ヨーロッパの中世だ!」って感じですね。
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パレンシア、サラマンカ、バジャドリード、レリダなどと言った中世からの大学が起源。そ れ以来、700年もの間、その形が受け継がれてきてるってのがすごいですね。


元々、学生が生活費や学費が必要だったり、旅行や帰省代を旅の途中で稼いだりという必要があった中で、ヨーロッパに昔からある「トロバドール」(町から町へ物語や紙を歌に託して渡り歩いていた吟 遊詩人)や旅芸人(juglares)と同じように歌で稼いでいったのが始まり、と言われてます

楽器は①ギター ②バンドゥリア ③リュート などが基本型です。
バンドゥリアは12弦のマンドリンの兄弟のような楽器。リュートはその上の兄弟のような同じく弦楽器です。タンバリンのような打楽器もポピュラー。

スペインのTUNAは時にアコーデオンやらカスタネットやらも加えたりしますが、プエルトリコでは何といってもクアトロがよく参加してます。クアトロはプエルトリコ独特の小型ギターのような複弦5コースの楽器ですね。

スペインだけでなく、中南米のラテン国の大学にはこのTUNAのグループがかなりあります。
プエルトリコのいくつかの大学でも。
 
◆◆◆

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さて、今回来日のトゥナメリカ/TUNAMERICAは1993年設立の比較的若いグループ。名門プエルトリコ 大学のTUNAです。日本で言えば東大ですね。だから、このグループの第一の掟は「勉学第一」だそう です。

でもね、そんなこと言いながら、勉強の合間に音楽するのか、音楽の合間に勉強するのか、と にかくプエルトリコの中だけでなく、チリ、ボリビア、ペルー、ベネズエラ、エクアドル、アメリカ、スペイ ン、ポルトガル、フランス、オランダ、ベルギー、英国、ケニア、メキシコ、コロンビアとがん がん海外公演をこなし、ついにはアジア初参戦として日本にやってきたという訳です。




CDも2枚出してますよ。(下は最新作"Toda-Via")

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彼らのレパートリーを見ると、欧州伝統の「正調TUNA」の曲をこなすのは当然として、 やはりプエルトリコの大作曲家ラファエル・エルナンデスの「ラメント・ボリンカーノ/Lamento Borincano(プエルトリコ人の悲しみ)や「ボリクア・エン・ラ・ルナ/Boricua en la Luna(月のプエルトリ カン)とかあるのが、母国愛の強い彼ららしいです。




◆◆◆

YouTubeでちょっと見てみましょう。

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YouTubeでTunamericaのテネリフェ公演を見る




ほらね、やっぱクアトロ入れてるだけじゃなくて、途中からプレーナとかやっちゃうし。(スペインのカナリー諸島への遠征の画像)
◆◆◆

公演は既に5/17からスタートしていて5/30まで聴くチャンスがあるようです。
ぜひともプエルトリコ国旗持って行って、応援しましょう。

昨日は富士山見に行ったらしいけど、ほら、やっぱり旗出してる。

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5/17 (日) 藤沢・湘南台 18:00-
5/22 (金) 熱海 18:00- (チケット完売!)
5/23 (土) 三島・清水町 14:00-
      三島・広小路 18:30-
5/25 (月) 三島・大学 10:00-13:00
5/30 (土) 東京 18:45-  (どこでやるんだ?だれかおしえてくれー)


プエルトリコ、そしてスペインの文化に興味のある方、もう二度と見れないですよ。
ぜひどうぞ!
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by mofongo | 2009-05-22 01:00 | Musica
2009年 04月 14日
ジォバニ・イダルゴ その(2)
(Part 1より続く)

東京・築地のキューバン・カフェは立ち見が出るほどの盛況。メンバー(敬称略)はディーバ・ノリコ(vo)、赤木りえ(fl)、平田フミト(p) 渋谷和利(b) 大儀見元(perc)、藤井摂(ds)

1曲目はアップテンポなナンバー、2曲目は"To be with you"だったっけ。客席にはジォバニが遊びに来て、ビールを飲みつつ楽しんでいる。

そして3曲目 Obsesion。プエルトリコのゲストに敬意を込めて、と言うような意味の紹介で、プエルトリコの誇る作曲家の一人ペドロ・フローレスの名曲。ここで、ジォバニがステージに引っ張り上げられた。

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いやー、強力!とにかくステージに惹きつけられてしまう。あとは曲名はよく覚えていない。休憩を挟んだ第二部はもっと強力だった。

ハチロクのルンバでスタートしてフォービートと交錯したあとチャチャチャへと展開する、ジャスのスタンダード、サテン・ドール(Satin Doll)。おなじみのマンボ・インもあった。



ジョバニを聴く楽しみは、演奏の展開。プレーヤーがリズムの波の中で縦横無尽に遊ぶ時、その個性がはっきり出るから。

普通の奏者が大波・小波・高波を変幻自在に打ち寄せてくるのだとしたら、ジョバニはその波の変化のダイナミクスや速度がめちゃくちゃ速く、かつ波頭が太きい。

そしてそれが七色に変化するのだ。

陽の光で大きく輝き、虹色のプリズムだったと思うと、急に曇って激しいスコールへと色彩が変わる。そしてそんな変化が満ち潮だったとおもうと引き潮になるような大きなうねりの中で起こるのだ。一瞬として、その場に留まらない湧き水のようにリズムの色彩とダイナミクスが溢れる。

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今回、ルンバのパターンを耳と体で追っかけていた時、自分の頭の中にいきなりプエルトリコの旧市街の高台から見る海、夏の11時頃の海の色と波頭が広がった。そしてその暑く湿った空気が顔にぶつかって来て。直ぐに強風に変わり波頭が白いしぶきを上げだした。

そんな情景に一瞬ワープした画面は直ぐに目の前の彼の手の動きに戻り、また彼のソロに引き込まれた。でも多分ほんの1-2秒の間、あんな風景がよぎったのには驚いた。

あれは、旧市街のLa Perlaの昼間のルンボン(道端のデスカルガ)の風景が頭に蘇ったのかもしれないし、サン・セバスチャン通りの熱狂の祭りの匂いとカラフルな建物の色彩の記憶が誘発されたのかもしれない。

ステージでは大儀見さん、飛び入りで美座さん、チャーリーさんがティンバレスを叩いたが、この夜はジォバニが突出してすごかった。
赤木さんのソロはとても太くてこれもよかった。平田さんも。Sayakaさんも素晴らしかったが、もっど爆発してもらいたかった。すこし奥ゆかしかった感じ。

◆◆◆

怒涛のステージが終わって、酸素不足に。音を追っかけてかなり脳が充血したような。

某SNSでの友人たちと終演後の空気をシェアしていたけど、その中で、とても感性に共感している友人の一人が今回のセッションは、偶然の「セッション」にもかかわらず、すごい「一体感」を感じたと言っていた。同感。

それは、音がきちんと会話してレスペクトして、かつ強力なリーダーシップのようなエネルギーがあった気がします。パーマネントなメンバーのロック・バンドみたい。

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楽屋でサインをもらいながら、彼にそんなことを話したら、何も答えずがしっとハグだったけど、またこの人に会っているのだなとしみじみ思った。

よい夜でした。






PS:蛇足だけど幕間&終了直後の音楽はちょっと残念でした。ステージからもらった興奮をうまく持続させてくれるような選曲が欲しかったです。
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by mofongo | 2009-04-14 01:59 | Musica
2009年 04月 14日
ジォバニ・イダルゴ その(1)
先々週土曜日、ジォバニ・イダルゴを聴きました。ディーバ・ノリコさんのライブに丁度来日中だったジョバニが飛び入り。ほんと素晴らしかったです。

終わって楽屋で話しました。すごく久しぶりなので覚えてないだろうなあ、と思って昔一緒に撮った写真をもっていったら

ジォバ「あーー!、パンデレータもってきて一緒にプレーナやっただろう?!」

って、思い出してくれました。


◆◆◆

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ジォバニ・イダルゴに初めて会ったのは10年以上前、プエルトリコでのティト・プエンテの50周年コンサートでの事。プエンテとジォバニが共演し、ティンバレスとコンガの一騎打ちに観客は大喜び。そして終演後、RMMの友人とプエンテの楽屋にもぐりこみ、ジォバニと話した。

彼のステージは、それまで何度か見ていて、いつもその流麗なテクニック、多彩な音色、そして素晴らしいダイナミクスがちりばめられたソロに圧倒されていた。でも実際会って話してみると、キャラは流麗というより、すごい気さくでシンプルなプエルトリカン。そしてそのキャラのダイナミクスは演奏と同じだった。

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その次に会ったのはそれから3か月くらい経ってから。会社で彼のライブをサポートすることにしたから。(というか自分で仕組んだんだけど)。ピアノのミシェル・カミーロとのデュオ。それにサックスのダビド・サンチェスがゲスト。そんな訳で、ジョバニが会社に打ち合わせに来てくれた。


ガシっとハグ。ちょうど出たばかりだった新譜Hands of Rhythmの曲の話。
あの超高速ソロと重たく粘るビートの両方を叩き出す手はいったいどうなっているのか?見せてもらうと:

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じゃん。これが彼の手。意外に小さく、指も短いかわいい手。しかし、その手のひらと指は、コンガを叩く為に進化したんじゃないかと思うくらい分厚く、太かった。

◆◆◆


そしてジォバニとはボンバやプレーナの話をして盛り上がる。


すると後ろの方からパンデレータの音が。
空耳か?と振り向くとそこには同僚が楽器を叩きながら。

モフォ「あ、あんた、なぜそんなもんを・・」
同僚1「い、いや、偶然ロッカーの中に・・・」

早速楽器にサインをもらってにこにこの同僚。


すると後ろの方からギロの音が。
空耳か?と振り向くとそこにはまた同僚が。

モフォ「あ、あんた、なぜそんなもんを・・・」
同僚2「い、いや、偶然机の中に・・・」

早速楽器にサインをもらってにこにこの同僚。

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しかし、これじゃエル・グランコンボの"Con Guiro y Pandereta"ではないか。

♪~Con guiro y pandereta vamos a empezar ~♪

エル・グラン・コンボの中期の名作"Numero 5"よりクリスマスと新年の楽しさをアンディー・モンタニェスがボンバの香り高く歌う"Con Guiro y Pandereta"を聴く


すると右の方からカンパナの音
空耳か?と振り向くとそこには同僚がかばんからカンパナを取り出している。

モフォ「あ、あんた、なんでそんなもんを・・・」
同僚3「い、いや、誰かが入れたみたいで・・・」

そんなもの偶然にあるわきゃないでしょ。
こうなったらパランダ(大騒ぎ)です。みんな会社の裏に集合。

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ジョバニと大プレーナ大会です。会社中のプレーナ好きが集まってくる、ってほとんど全員じゃねえか・・。

ジョバニはパンデレータの中で一番小さいキントでバシバシ即興のアクセントを入れてくる。ひえー、あの小さなパンデレータから10種類くらいの音色とすごいバリエーションのリズムが。

定番のテンポラルとかコルタロン・ア・エレーナとかやる途中で若いのに即興で歌詞を作って歌うやつがいるんですよ。
こういうのが、プエルトリコからソネオのできる歌手が輩出するベースになってるよなあ。
だって、ちゃんとデシマで韻を踏んでるし、すごいよ。

まわりも即興のワン・フレーズの合間に合いの手の合唱を入れる。コール&レスポンスだ。

(歌手)「♪~Oye mi plena, musica buena~, porque la gente baila, pa'que Giovanni por aqui pa' gozar~♪」(おれのプレーナを聴いてくれいい音楽だ、みんなが踊るよ、だってジォバニが遊びに来てくれてるんだよ)

(合唱)「♪~Giovanni viene aqui, toca la plena pa' mi gente~♪」(ジォバニがここにきてプレーナを演ってくれるよ)


→こういう感じに近いです(YouTubeのプレーナの映像)

あっという間に2時間ほど過ぎ5時の終業のチャイムが。

すると、皆プレーナをがっと盛り上げてストっと曲を終わらせ、ハグして笑って帰宅しました。



お、おい、みんな、今日の仕事はいったい・・・・



◆◆◆
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翌々日はコンサート。共演はミシェル・カミーロ(p)とダビド・サンチェス(ts)。どちらも大好きなプレーヤー。

とにかく強力。高速回転な曲もびっちり細かなニュアンスをつけて、軽々走りきるし、バラードの美しさはため息が出るし。。。

終わって楽屋へ。プエルトリコのジャズ系ミュージシャンとかバタクンベレやデスカルガ・ボリクアのメンバーとかで宴会が始まっている。




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久しぶりにあうペドロ・グスマンにクアトロの名人の話(マソ・リベラとかモデスト・ニエベスとか)の話をしたり、豪快なジェリー・メディーナとバカ話したり写真撮ったり。

お、あれは、ジョバニに親父、知る人ぞ知るトゥンバドール、マニェンゲ・イダルゴ。リッチー・レイのオルケスタのでの活躍で知られているけど、この人のルンバはすごい。
この話はまた別の機会に。

◆◆◆

こんな思い出が頭によぎっていると、東京・築地のキューバン・カフェのステージはいよいよ始まった。

(Part 2へ続く)
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by mofongo | 2009-04-14 01:37 | Musica
2008年 12月 08日
12/14 (日)Los Borrachos @Cuban Cafe
12/14(日)にプエルトリコでNG2とビクトル・マヌエルが演ってるその地球の裏側では、日本で Los Borrachosがプエルトリコのサウンドで年末・ナビダーの島の空気を楽しませてくれます。

場所は東京・築地のCuban Cafeです。大江戸線の築地市場からすぐですね。

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年末だから、島に負けずにプレーナとかやって欲しいですよね。
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by mofongo | 2008-12-08 22:54 | Musica
2008年 12月 08日
Feria Bacardi 2008 ・バカルティー祭り
来週末、プエルトリコに行かれる方にお勧めのイベント、それは"Feria Bacardi"。

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オールド・サンファンから出ているフェリーで対岸のカターニョ(Catan~o)にわたってタクシー、または小型バスですぐのバカルディー・ラムの工場で開かれる年末恒例のイベントです。

今年は12/14の日曜日。若干の入場料はかかりますが、それを払っても惜しくないと思います。午前中から夕方まで一日たっぷり楽しめます。

何といっても、ライブあり、プエルトリコの民芸品のお店、地元ならではのスナックの屋台(日本なら縁日のお好み焼きやたこ焼き)、ラムのカクテルの屋台(ピニャコラーダ、モヒート、マルガリータ、フローズン・タイキリ、ラム with オランジ&クランベリーなどなど)、お祭りに付き物の民族衣装(ベヒガンテス)とか、楽しむものはいっぱい。

ライブの出演はこんな感じ。

バツケアロ(Batukealo):
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サルサにも影響を与え、クリスマスには欠かせない地元の音楽、「プレーナ」のグループ。ブラジルのバツカーダを組み合わせたノリノリのパーカッション&ブラス&歌のグループ。バヤモンの誇るこのグループ、地元のお祭りや、バスケの試合の応援、パーティーなどに欠かせません。CDも出してます。

ステージへ登場は11:00/12:15/13:10/14:15/15:10
小刻みに何度も出るのは、このプレーナの音がないとクリスマス気分が盛り上がらないからなんでしょうね。

YouYubeでバツケアロを見る


エネヘ・ドス(NG2):
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言わずと知れたサルサの若手ナンバーワンと言っていいでしょう。 11:30am


YouTubeでNG2の"Como Amigo No"を見る






リミテ21(Limite 21):
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メレンゲ・グループのベテラン! やっぱりお祭りにはメレンゲは欠かさないのです。13:30

YouTubeでLimite 21の"Como tu me quiere a mi"を見る





ラ・セクタ(La Secta):
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プエルトリコのロックを代表するグループ。ラテン風味も。 14:30

YouTubeでLa Sectaの”No Puedes Para en No Te Duermas”を見る







ビクトル・マヌエル(Victor Manuelle):

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そしてサルサ好きならビクトルを見逃してはいけませんね。Sonero de Juventud、ビクトルのあやうい魅力をぜひプエルトリコの空気の中で楽しんでください。15:30

YouTubeでVictor Manuelleの"He Tratado"を見る

ステージ前や横で日本人がリズムに乗って一人で踊っていれば、地元の人が必ず誘ってくれますよ。

日差しが強いかもしれないので帽子はお忘れなく!
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by mofongo | 2008-12-08 22:26 | Musica
2008年 12月 06日
2008 Banco Popular de PR クリスマス企画盤
今年のバンコ・ポプラール企画盤

BBSの方でアルフレドさんが情報をアップして下さいましたが、今年はなんど年末恒例バンコ・ポプラール盤初のドラマ仕立て。
と言っても「愛憎のテレノベラ」ではなく、音楽が軸になった1時間のドラマ。タイトルは「ECO」。

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主人公は9歳の少年アンドレス。演奏会に出るため家族で車で出発したけど、渋滞に巻き込まれてしまう。時間が迫る彼はあせって車の中で練習を始めようとするがうまくいかない。いらいらしたアンドレス君はティプレを床に投げ出してしまう。すると時間は止まり、彼は不思議の国へ!


プエルトリコの自然と、ティプレやクアトロといった楽器に代表されるヒバロの音楽を通じて、命の価値を教えてくれるようなお話。


音楽の方はアギナルド(プエルトリコのクリスマス・ソング)を始めとしてヒバロの音が満載。

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アイボニート、オロコビス、モロビス、ラレス、バランキータス、ナランヒートス、シドラ、カジェイ、ウトゥアドなどなど山間の町にはヒバロの音楽がしっかり受け継がれ、"Colon"、"Zayas"、"De Jesus"、”Sanabria"、"Suarez"、"Sanchez"なんて名字のファミリーは楽器や歌(トローバ)の名手をたくさん産んでいます。


(右:ラレスのヒバロ歌い Odilio Gonzalezの"El Jibarito de Lares Vol. 2" (Ansonia ALP-1321)



この作品のサウンドトラックにもこんな苗字が一杯。
その中で2人だけ紹介しましょう。

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まずビクトリア・サナブリア(Victoria Sanabria)姐さん。サナブリア家の紅一点ですね。男性がほとんどのヒバロの歌い手(トロバドール)の中で男性に引けを取らない名手。

(左:Victoria Sanabria "Vamos de Parranda" (Echa Compay 2007)

→YouTubeでビクトリア・サナブリアを見る




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もう一人は"Aguinaldo de pastorcillos"を歌うクリスティアン・フォンテイン(:Cristian Fontaine)君。14才、これまたヒバロ地帯のJayuyaに住む生粋のヒバロ。
去年CDデビューも果たしました。こんなかわいい顔して、CDではセイス・チョレアオやセイス・チャカレラ、アギナルドとしっかり歌いきっています。

(右:Cristian Fontaine "Si fue quien me dio la Vida" (CF 2007)

→YouTubeでクリスティアン・フォンテインを見る



◆◆◆


こういう子供時代から即興の歌(デシマ)を歌うことやってるから、サルサのソネオやレゲトンのインプロが出来るんだろうね。

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エクトル・ラボーもヒバロ地帯を背後に控えたポンセの生まれ。彼の親父はヒバロ地帯出身でラボーもそんな音の中で育ち歌っている。

(左:Willie Colon with Hector Lavoe "Asalto Naviden~o Vol. 2" (Fania))

→YouTubeでエクトル・ラボー"Canto a Borinquen"を見る

この感覚があることがサルサがそれまでのニューヨーク・ラテンと、そしてもちろんキューバ音楽と大きく違う点の一つなのだ。
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by mofongo | 2008-12-06 21:43 | Musica
2008年 08月 11日
アンティオキア民族舞踊団来日
コロンビア独立記念祭以来、ちょっと気分がコロンビアづいた感じ。

Colombiaはホント、色んなリズムな音楽がひしめいていて魅力的。
ボゴタの野外で聴いたクンビアのタンボールの音やバジェナートの泣ける歌とアコーデオンの音色、クラブで楽しんだサルサ・・・また久しぶりにコロンビアに飛びたいもの。

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とか思っていると、今月20日にコロンビアから「アンティオキア民族舞踊団/Ballet Folklorico De Antioquia"」が来るのだと。

これはいいタイミング。彼らはメディジンに本拠を置く50年以上の歴史のあるダンス・カンパニー。
アンティオキアってコロンビアの中央・西寄りの県でメデジンはその県庁所在地でコロンビア第二の都市。

この歴史ある舞踊団はアンティオキアに限らず、当然コロンビアの多種多様なダンスをレパートリーにしてるし、音楽、衣装なんかもいっぺんに楽しめる。

って友達に言ったら、

「でも、コロンビアの音楽とかダンスって?サルサ?あ、クンビア?それにバジェナートの名前くらいしか知らない。」

と言われました。たしかにコロンビア音楽/ダンスの解説本なんて日本じゃ見たことない。ラテン音楽本やラティーナの記事には時々出てるんですけどね。

と言うことで、友人から手がかりを書け!と指令が下ったのさらっとまとめてみます。

◆◆◆

コロンビアの音楽は雑に言って4つくらいにまとめられます。

1. カリブ海側の海岸地方の音楽(Musica cariben~a)
2. 太平洋側の海岸地方の音楽(musica pasifica)
3. アンデス地方の音楽(Musica Andina)
4. ジャノス/Llanos(東の丘陵地帯)の音楽(Musica llanera)


1.カリブ海側の海岸地方の音楽:
こいつはカリブの島々の音楽と共通点も多いけど、自分の好きなコロンビア独特の「香り」がぷんぷん漂う泣けちゃうのが多い。
海岸地方と言っても、マグダレーナ川流域の内陸の丘陵地帯なんかも含む。

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黒人系とスペイン系そしてインディオ系のミックスが基本になることの多いコロンビアの音楽だけど、このカリブ側/Region Caribeの音楽にはアフリカの太鼓/タンボールのビートが強い要素となっている。そしてインディヘナのメロディーが入り込む。音楽の名前としては、クンビア、バジェナート、マパレ、ポーロ(プーヤ、ガイタ)、ソロマ、マーリャ、ブジェレンゲ、メレクンベ、などなど。



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男性は白のエリなしにシャツに白いボトム。ヤシの葉で編んだ帽子(ソンブレロ・ブエルティアオ/Vueltiao、またはコンチャ・デ・ホボ/Concha de jobo)、赤い布を首周りに巻いて、小さな袋を斜めに掛ける。女性はブラウスにゆったりしたスカートで髪飾り。

見た目にこんな衣装が出てきたら、「あ、コスタ・カリベ(カリブ海側)か?」と思ってもらえば良いと思います。

この地方のダンスは大きく分けて6種類あると言われています。

・カビルダンテス(Cabildantes):お祭りの踊りでアフリカの強い伝統を残しています。
・パハロス(Pajaros):バランキータの町のバリオ・サン・パチョ(Barrio San Pacho)から出た踊りだと言われています。伝統的な小編成の伴奏(タンボール・マチョ、アコーデオン、グアチャラカ、カーニャ・デ・ミージョ)をバックに踊ります。
・コラレハス(Corralejas):コルドバ県、特にスクレとモンテリアが有名。この地方のお祭りで踊られます。
・コヨンゴス(Coyongos):
・ガラバート(garabato):
・ゴレーロス(Goleros):

音楽はというと、

【クンビア】

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音の方は、2つ、又は3つの太鼓(タンボール)を一人一つずつひざに挟んで叩くのと、肩から提げた、小太鼓風の表面太鼓(ボンボ)をスティックでたたくのとがベース。
これに筒型のシェイカー(グアチャ、グアチョ)と、長い2本の笛(ガイタ・マチョとガイタ・エンブラ。マチョは2穴、エンブラは5穴)、横笛(カーニャでミージョ)も多分参加。これがクンビアの基本形、クラシック。でもこの基本形でポロやマパレすらやることがあるので、その辺は耳を澄ましてみましょう。
クラシックなクンビアは歌なし。踊りと演奏のみです。

YouTubeでクンビアの一例を見る

クンビアには、当然今風のスタイルもありアコーデオンやコンガやティンバレスやキーボードやベースが参加するものもあり。

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【バジェナート】バジェナートといえば北部セサール県、マグダレーナ県、ラ・グァヒーラ県。セサール県のValleduparから名前が来ている。マグダレナ側流域のこの丘陵地帯の独特の明るさと哀愁を含んだメロディーがたまらない。

バジェナートはリズムを指すのではなく、この音楽そのものをさす。リズムとしては"ソン/El Son"(キューバのソンとは無関係。一番ゆったりしたテンポ)、"パセオ"/El Paseo"(ゆっくりしたテンポ)、メレンゲ/El Merengue" (ドミニカのメレンゲとは無関係。やや早いテンポ)、"プヤ/La Puya" (かなり速いテンポ)。

ダンスは決まった形式はなく、中心は歌とアコーデオン。もともと「歌う新聞」的なキャラクターを持って(プレーナみたい)、辻楽士が町から町へと旅をしながら事件やゴシップ、日常のあれこれお歌いこんだ歌を歌ったような伝統ももってます。

楽器はもちろんボタン式アコーデオン!そして太鼓(Caja Vallenata)、グアチャラカ(こすって音を出す木製のグイロのようなもの)

バジェナートで聴くべき人はたくさんいるけど、とりあえず2人

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アレホ・ドゥラン(Alejo (Alejandro) Duran)
→YouYubeでアレホ・ドゥランの"Fidelina"を聴く。カルロス・ビベスもやってましたね。泣けるわ



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カルロス・ビベス (Carlos Vives)
→YouYubeでカルトス・ビベスの"Gota de Fria"を聴く。









2.太平洋側の海岸地方の音楽:こちらも黒人系の影響が強い。

ひとつ前のブログのページでちょっと書いたのでそちらを参照ください。(手抜きか?)




3. アンデス系の音楽


アンデス系と言っても、クンディナマルカ県(首都のボゴタのあるところ)やボヤカ県から南のナリーニョ県までずいぶん広い。

俗にいうインティオ系の音楽には笛がおなじみだけど、その笛一つにしても、クンディナマルカ県やボヤカ県ではフラウタ・デ・パンとかカパドーレス、カウカ県やウイーラ県ではクビスカチュペンド。横笛のピトカチョ・デ・トーロ、クエルノ、ピンキーリョ。ナリーニョ県やカウカ県のケーナなどなどと多様な名前とバリエーション。

コロンビアの音楽の3つの要素、スペイン、インディヘナ、アフリカのうち、ヨーロッパとインティヘナの要素が強いのがバンブーコとかパシージョ。
インディヘナがより強いサンファネーロなどなど。

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この系統の音楽にはあまり詳しくなく、聴いたCDやLPも20枚程度しかないのだけれどむちゃくちゃ奥が深いです。

バンブーコに使われる楽器はティプレ、バンドーラ、ギター、クチャーラス(スプーン)
サンファネーロに使われる楽器はティプレ・サンファネーロ、プエルカ(摩擦系打楽器)、チューチョ(円筒形のシェイカー)、エステリージャ(パン・フルート系)、フラウタ・デ・ケーコ(横笛)、タンボール・チンボリオ(四角い肩掛け型両面太鼓)、グァチェ(ガラガラのようなパーカッション)

トルベリーノ=グァビーナに使われる楽器は、ティプレ、レキント、エステリージャ、ピト(横笛)、キリビーリョ(ガラガラ系)、カラカ(馬の下あご。キューバのキハーノと同じ)、コンチャ・デ・グーレ(アルマジロの皮)、サンブンビア(摩擦系打楽器)などなど。

4. ジャノス/Llanos(東の丘陵地帯)の音楽

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ベネズエラの西部から大きく広がっている丘陵地帯は広大でアラウカ川などオリノコ側にまでつながるような長い川が流れる。
ここにはベネズエラと土台が共通のホローポなど。














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男性の帽子も椰子の葉を編ん黒っぽい模様の入ったものではなく、プレーンでカーボーイのテンガロン・ハット系のものをかぶっていたら、「お、これはジャネーロの音楽」と思ってもらえばいいかと思います。

音楽も太鼓ガ前面に出ていなくて、弦楽器やらハープの音がしたら、それはホローポの可能性高し。








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ホローポの楽器は"ピン・ポン"と呼ばれる胴が大きくて4弦のバンドゥーラクアトロ、バンドリン(復弦4コース)、フルーコ(太鼓。サンブンビアの大きなもの)、カラーカ(馬の下あご)などが伝統的。そしてそれにアルパ(ハープ。ベネズエラより。34/38弦))、カパーチョス(マラカス)などが加わる。


5. サルサ

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サルサは元々コロンビアの地元の音楽ではないけれど、コロンビア第三の町、カリという「サルサの中心」をもつのもコロンビアの一つの大きなポイント。

ひとつ前のブログのページでちょっと書いたのでそちらを参照ください。(また手抜きか?)



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カリは「パラシオ・デ・ラ・サルサ/サルサの王宮」と言われるほど、70-年代以降、強力にサルサ・ファンが発生し、オルケスタも輩出しました。
グルーポ・ニーチェもそうですね。

ニーチェはプエルトリコと共通するサボールをもったオルケスタで、特に故ティト・ゴメスとか最近のオスバルド・ロマンなどの歌が入ると顕著。

しかし、リズムの乗り全体にときになんともいない「コロンビアのノリと香り」が入るときがあります。これは、プエルトリコでは醸成できないもの。それはきっと踊りにも反映するのでしょうね。

◆◆◆


ちょっと音楽の話が長くなってしまいました。

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アンティオキア民族舞踊団のステージは、伝統的なモチーフを元にした、「ダンス/舞踊としての表現」なので、地元のCalleで踊られるダンスよりは洗練されているでしょう。一方でエンタテイメント的な面、芸術的な面で観客を楽しませる趣向が一杯凝らされているのも間違いありません。

上に書いた通りコロンビアには欧州(スペイン)、インディヘナ、アフリカの各要素があり、時代や地方によってその混じり方が異なり、また混じる中からまた新たなものが生まれています。

ラテン・アメリカの音楽や踊りが好きな人は、この欧州、インディヘナ、アフリカの3要素の混合に、アメリカでの欧州、アフリカ、カリブの混合の結果であるジャズやR&Bやロックがさらに混じりあったりなかったりする2次混合(?)を楽しんでしまうDNAだかなにかがあるのだと思います。

そんな混合の一つ、それもとても魅力的な混合のコロンビアの踊りと音楽を楽しみたいと思います。
興味をもたれた方は是非!8/20(水)です。→こちらのサイトに詳しい案内があります
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by mofongo | 2008-08-11 03:46 | Musica