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2009年 04月 16日
ファニア・オールスターズの未発表ライブ発掘・リリース
1973年、サンファンのコリセオ・ロベルト・クレメンテ(ホール)の完成記念コンサートの音源が発見されて、リリースされることになったって。今週の月曜日、サン・ファンで発表になった。

発表にはロベルト・ロエナ、ボビー・バレンティン、チェオ・フェリシアーノなどか登場。

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なんとこの音源のテープ、ニューヨークの北、ハドソン川沿いのずっと使われてなかった倉庫で偶然見つかったとか。他にも、お蔵入りしていた、レブロン・ブラザースの6作分のテープやらなんやらも一緒に出てきたという事で、これから面白いものが続けてリリースされるかも。

このサンファンのライブの出演者は:


フスト・ベタンクール、イスマエル・ミランダ、イスマエル・キンターナ、ボビー・クルース、リッチー・レイ、アダルベルト・サンティアゴ、ピート・エルコンデ・ロドリゲス、サントス・コローン、セリア・クルース、チェオ・フェリシアーノ、ボビー・バレンティン、エクトル・ラボー、ウイリー・コローン、ロベルト・ロエナ、レイ・バレット、ラリー・ハーロウ、レイナルド・ホルヘ、モンゴ・サンタマリア、ニッキー・マレーロ、バリー・ロジャース、ルイス・カーン、レイ・マルドナード・・・と当時の熱気が簡単に想像できるようなベスト・メンバー。

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曲目は:

“Mi gente”(ラボー)、 “El raton” (チェオ・フェリシアーノ)、 “Mi debilidad” (イスマエル・キンターナ)、
“Pueblo latino” (エル・コンデ)、“Que rico suena mi tambor” (ミランダ)などなど。

早く聴いてみたいもんです。
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by mofongo | 2009-04-16 01:48 | Musica/SALSA
2009年 04月 14日
ジォバニ・イダルゴ その(2)
(Part 1より続く)

東京・築地のキューバン・カフェは立ち見が出るほどの盛況。メンバー(敬称略)はディーバ・ノリコ(vo)、赤木りえ(fl)、平田フミト(p) 渋谷和利(b) 大儀見元(perc)、藤井摂(ds)

1曲目はアップテンポなナンバー、2曲目は"To be with you"だったっけ。客席にはジォバニが遊びに来て、ビールを飲みつつ楽しんでいる。

そして3曲目 Obsesion。プエルトリコのゲストに敬意を込めて、と言うような意味の紹介で、プエルトリコの誇る作曲家の一人ペドロ・フローレスの名曲。ここで、ジォバニがステージに引っ張り上げられた。

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いやー、強力!とにかくステージに惹きつけられてしまう。あとは曲名はよく覚えていない。休憩を挟んだ第二部はもっと強力だった。

ハチロクのルンバでスタートしてフォービートと交錯したあとチャチャチャへと展開する、ジャスのスタンダード、サテン・ドール(Satin Doll)。おなじみのマンボ・インもあった。



ジョバニを聴く楽しみは、演奏の展開。プレーヤーがリズムの波の中で縦横無尽に遊ぶ時、その個性がはっきり出るから。

普通の奏者が大波・小波・高波を変幻自在に打ち寄せてくるのだとしたら、ジョバニはその波の変化のダイナミクスや速度がめちゃくちゃ速く、かつ波頭が太きい。

そしてそれが七色に変化するのだ。

陽の光で大きく輝き、虹色のプリズムだったと思うと、急に曇って激しいスコールへと色彩が変わる。そしてそんな変化が満ち潮だったとおもうと引き潮になるような大きなうねりの中で起こるのだ。一瞬として、その場に留まらない湧き水のようにリズムの色彩とダイナミクスが溢れる。

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今回、ルンバのパターンを耳と体で追っかけていた時、自分の頭の中にいきなりプエルトリコの旧市街の高台から見る海、夏の11時頃の海の色と波頭が広がった。そしてその暑く湿った空気が顔にぶつかって来て。直ぐに強風に変わり波頭が白いしぶきを上げだした。

そんな情景に一瞬ワープした画面は直ぐに目の前の彼の手の動きに戻り、また彼のソロに引き込まれた。でも多分ほんの1-2秒の間、あんな風景がよぎったのには驚いた。

あれは、旧市街のLa Perlaの昼間のルンボン(道端のデスカルガ)の風景が頭に蘇ったのかもしれないし、サン・セバスチャン通りの熱狂の祭りの匂いとカラフルな建物の色彩の記憶が誘発されたのかもしれない。

ステージでは大儀見さん、飛び入りで美座さん、チャーリーさんがティンバレスを叩いたが、この夜はジォバニが突出してすごかった。
赤木さんのソロはとても太くてこれもよかった。平田さんも。Sayakaさんも素晴らしかったが、もっど爆発してもらいたかった。すこし奥ゆかしかった感じ。

◆◆◆

怒涛のステージが終わって、酸素不足に。音を追っかけてかなり脳が充血したような。

某SNSでの友人たちと終演後の空気をシェアしていたけど、その中で、とても感性に共感している友人の一人が今回のセッションは、偶然の「セッション」にもかかわらず、すごい「一体感」を感じたと言っていた。同感。

それは、音がきちんと会話してレスペクトして、かつ強力なリーダーシップのようなエネルギーがあった気がします。パーマネントなメンバーのロック・バンドみたい。

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楽屋でサインをもらいながら、彼にそんなことを話したら、何も答えずがしっとハグだったけど、またこの人に会っているのだなとしみじみ思った。

よい夜でした。






PS:蛇足だけど幕間&終了直後の音楽はちょっと残念でした。ステージからもらった興奮をうまく持続させてくれるような選曲が欲しかったです。
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by mofongo | 2009-04-14 01:59 | Musica
2009年 04月 14日
ジォバニ・イダルゴ その(1)
先々週土曜日、ジォバニ・イダルゴを聴きました。ディーバ・ノリコさんのライブに丁度来日中だったジョバニが飛び入り。ほんと素晴らしかったです。

終わって楽屋で話しました。すごく久しぶりなので覚えてないだろうなあ、と思って昔一緒に撮った写真をもっていったら

ジォバ「あーー!、パンデレータもってきて一緒にプレーナやっただろう?!」

って、思い出してくれました。


◆◆◆

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ジォバニ・イダルゴに初めて会ったのは10年以上前、プエルトリコでのティト・プエンテの50周年コンサートでの事。プエンテとジォバニが共演し、ティンバレスとコンガの一騎打ちに観客は大喜び。そして終演後、RMMの友人とプエンテの楽屋にもぐりこみ、ジォバニと話した。

彼のステージは、それまで何度か見ていて、いつもその流麗なテクニック、多彩な音色、そして素晴らしいダイナミクスがちりばめられたソロに圧倒されていた。でも実際会って話してみると、キャラは流麗というより、すごい気さくでシンプルなプエルトリカン。そしてそのキャラのダイナミクスは演奏と同じだった。

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その次に会ったのはそれから3か月くらい経ってから。会社で彼のライブをサポートすることにしたから。(というか自分で仕組んだんだけど)。ピアノのミシェル・カミーロとのデュオ。それにサックスのダビド・サンチェスがゲスト。そんな訳で、ジョバニが会社に打ち合わせに来てくれた。


ガシっとハグ。ちょうど出たばかりだった新譜Hands of Rhythmの曲の話。
あの超高速ソロと重たく粘るビートの両方を叩き出す手はいったいどうなっているのか?見せてもらうと:

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じゃん。これが彼の手。意外に小さく、指も短いかわいい手。しかし、その手のひらと指は、コンガを叩く為に進化したんじゃないかと思うくらい分厚く、太かった。

◆◆◆


そしてジォバニとはボンバやプレーナの話をして盛り上がる。


すると後ろの方からパンデレータの音が。
空耳か?と振り向くとそこには同僚が楽器を叩きながら。

モフォ「あ、あんた、なぜそんなもんを・・」
同僚1「い、いや、偶然ロッカーの中に・・・」

早速楽器にサインをもらってにこにこの同僚。


すると後ろの方からギロの音が。
空耳か?と振り向くとそこにはまた同僚が。

モフォ「あ、あんた、なぜそんなもんを・・・」
同僚2「い、いや、偶然机の中に・・・」

早速楽器にサインをもらってにこにこの同僚。

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しかし、これじゃエル・グランコンボの"Con Guiro y Pandereta"ではないか。

♪~Con guiro y pandereta vamos a empezar ~♪

エル・グラン・コンボの中期の名作"Numero 5"よりクリスマスと新年の楽しさをアンディー・モンタニェスがボンバの香り高く歌う"Con Guiro y Pandereta"を聴く


すると右の方からカンパナの音
空耳か?と振り向くとそこには同僚がかばんからカンパナを取り出している。

モフォ「あ、あんた、なんでそんなもんを・・・」
同僚3「い、いや、誰かが入れたみたいで・・・」

そんなもの偶然にあるわきゃないでしょ。
こうなったらパランダ(大騒ぎ)です。みんな会社の裏に集合。

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ジョバニと大プレーナ大会です。会社中のプレーナ好きが集まってくる、ってほとんど全員じゃねえか・・。

ジョバニはパンデレータの中で一番小さいキントでバシバシ即興のアクセントを入れてくる。ひえー、あの小さなパンデレータから10種類くらいの音色とすごいバリエーションのリズムが。

定番のテンポラルとかコルタロン・ア・エレーナとかやる途中で若いのに即興で歌詞を作って歌うやつがいるんですよ。
こういうのが、プエルトリコからソネオのできる歌手が輩出するベースになってるよなあ。
だって、ちゃんとデシマで韻を踏んでるし、すごいよ。

まわりも即興のワン・フレーズの合間に合いの手の合唱を入れる。コール&レスポンスだ。

(歌手)「♪~Oye mi plena, musica buena~, porque la gente baila, pa'que Giovanni por aqui pa' gozar~♪」(おれのプレーナを聴いてくれいい音楽だ、みんなが踊るよ、だってジォバニが遊びに来てくれてるんだよ)

(合唱)「♪~Giovanni viene aqui, toca la plena pa' mi gente~♪」(ジォバニがここにきてプレーナを演ってくれるよ)


→こういう感じに近いです(YouTubeのプレーナの映像)

あっという間に2時間ほど過ぎ5時の終業のチャイムが。

すると、皆プレーナをがっと盛り上げてストっと曲を終わらせ、ハグして笑って帰宅しました。



お、おい、みんな、今日の仕事はいったい・・・・



◆◆◆
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翌々日はコンサート。共演はミシェル・カミーロ(p)とダビド・サンチェス(ts)。どちらも大好きなプレーヤー。

とにかく強力。高速回転な曲もびっちり細かなニュアンスをつけて、軽々走りきるし、バラードの美しさはため息が出るし。。。

終わって楽屋へ。プエルトリコのジャズ系ミュージシャンとかバタクンベレやデスカルガ・ボリクアのメンバーとかで宴会が始まっている。




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久しぶりにあうペドロ・グスマンにクアトロの名人の話(マソ・リベラとかモデスト・ニエベスとか)の話をしたり、豪快なジェリー・メディーナとバカ話したり写真撮ったり。

お、あれは、ジョバニに親父、知る人ぞ知るトゥンバドール、マニェンゲ・イダルゴ。リッチー・レイのオルケスタのでの活躍で知られているけど、この人のルンバはすごい。
この話はまた別の機会に。

◆◆◆

こんな思い出が頭によぎっていると、東京・築地のキューバン・カフェのステージはいよいよ始まった。

(Part 2へ続く)
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by mofongo | 2009-04-14 01:37 | Musica