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2010年 04月 29日
目黒のCAFE Y LIBROS。 http://www.cafeylibros.com/index.htm "Dia del Peru/ペルーの日"と言う事でこの日は 午後2時からペルーの文化、歴史、観光、軽食、日西バイリンガル児童書紹介 「日本とペルーの111年」についての講演と続き、夜7時からは: 「ペルー音楽の魅力IV: ペルーの日系人スターと、日本のペルー人音楽家」 というタイトルの下、ペルー音楽研究家の水口良樹さんの講演と水口さんもメンバーであるペルーのアフロ・クリオーヤ音楽を演奏するグループ"ペーニャ・ハラナ"のライブがありました。 http://www.muse.dti.ne.jp/~cyqirque/ ペルーもこれまた面白い音楽満載の国で、海岸地方の黒人系の音楽あり、山の方では白人系のクリオ-ヤ音楽ありとすごく豊か。こりゃ楽しそう!なんつったって水口さんですから。 まず講演の部は、日本からペルーへの移民略史を導入部に、ペルーの日系音楽家のスターたちの紹介がスタート。 その土地、土地にある音楽に対する感性ってDNAなんだろうかそれとも育ちなんだろうか?って時々思います。 日本の音楽でない「洋物」を演奏する事が殆どの自分は、はたして「オーセンティック」な事を本当に理解してるんだろか?とか。 しかし、自分の前に座った多分ペルー人のグループの人が、水口さんの紹介したアンヘリカ・ハラダ・バスケスさんやセサル・イチカワさんが歌う映像を見て「あ、これ知ってるよと」連れの人に話しかけメロディーを口づさんでいるのを見ると、DNAも育ちも含めたその人の総体的な感性なんだなと思いました。 ワイノからクリオーヤからポップスからボレロまで、色々な分野で活躍しスターとなった日系の人たち。同胞の人たちの活躍をうれしく思う心って当たり前かもしれないけど、何なのでしょうかね。 そして、在日ペルー人の音楽文化についての紹介。ロス・カリブレスからディアマンテスのアルベルト・城間さん、そしてフェルナンド・ロシさんと続く。 自分の国を離れて暮らす移民という立場の話はプエルトリコに住んでた時、本当に何度も何人からも聞いた。自分もそのときは(だいぶ恵まれていたけど)自国から離れて暮らす立場だったから、気持ちがよく伝わってきた。 好きなプエルトリコのサルサやNYでのプエルトリコの人たちの文化の事は自分のテーマでもあるし、それは移民の事抜きに考えられるわけもなかった。 日本にもたくさんの外国人が住んでいるけど、外国に住む外から来た人の受け入れられかたと比べると、なんとも考える事が多い。 水口さんの講演を聴いて、友人であり、敬愛する素晴らしい弁護士、ななころびやおきさんの書かれた本『ブエノス・ディアス、ニッポン―外国人が生きる「もうひとつのニッポン」』のエピソードを色々思い出した。 さて、時間は8時を回り、いよいよライブだ! 一曲目は北部風マリネラの「エル・スエニョ・デ・ポチ ~ ウアケーロ(墓泥棒)」で楽しくスタート。各メンバーがペルーの色々な民族衣装をまとっているのも、これまた楽しい。 二曲目はバルス>。「ヨ・ペルディ・エル・コラソン」。泣きが濃い、との解説でスタートしましたが、まさにBurujaさんのボーカルの泣きはよかった! エバ・アイジョンが歌うので知った曲ですが、彼女のバージョンよりもっと泣いた方が良いなあと思いました。 三曲目のフェスティーホ「エル・マジョラル(奴隷主)」というタイトル。もとをさんのぶっとい声から、ねえなさんがカホン叩きながら歌うパートへとなだれ込む。 パパさんの小型のカホンとおかるさんのカヒータ、Burujaさんのカウベル、そしてねえなさんのカホンから叩きだされるハチロクは心地よい。手拍子打ちながら体がうずうずしてくる。 四曲目はルイス・アベラルド・タカハシ・ヌニェスさんの「2つの幻想/Dos Ilusiones」。とても心を打つ曲。タカハシさんは日系2世で1927年北部のコスタに生まれた方。ペルーで多くの作曲を行い大作曲家として活躍され、晩年は日本で暮らし5年前に亡くなっている。日本と言う自身の血の繋がった国に来くる事と、同時に自分が生まれ育ったペルーを離れる事への思いが同時に心の中にある曲。 心は2つの場所の間にあり、時間という一方向にしか行かない世界の中で、後ろを抱えつつ前に進んでゆく姿。 これは以前 LOS CALIBRESの「君を忘れない」を聴いたときにも思った事。自分は2つの国の間で生きてる訳ではないけれど、人は皆、時間の中では、自分が過ごしてきた掛けがえの無い時間を持ちつつ前を見て生きている。それが故郷への強い思いを含んだ歌を聴くと切なくも強いエネルギーを貰う気がするのだ。 五曲目の「カルパス・デ・アモール ~ トンデーロ」 ではトリステのBurujaさん、なづさんの2つの声の個性の間で詞が受け渡されて、そして後半のトンデーロの激しいパートへと繋がってゆくところはとてもかっこいい。 そして次はおなじみの「トロ・マタ」。さすがにステップを踏んでみたくて足がむずむずしていたら、ペルー人の方が「椅子どけて踊ろうよ」って皆に声を掛けてくれた!ステップというか乗り方が面白い!全然できなかったけど。 そして最後は「マニャーナ・ポル・ラ・マニャーナ」。マリネーラ・リメーニャです。楽しい。 会場はテンション上がって、もちろんオトラ!です。ワイラス!あ、クラリネットが出てきた!バイオリンも!そしてピアニカにマンドリン!盛り上がりました。 しかし、ペルー軍団は手を緩めない。「カルナバルの音楽を!」という声。ここで泣けるのは水口さんが「ちょっと待って下さい。今、車から楽器を取ってきますから」と飛び出していった事。にこにこしてパン・フルートを持ってきた。 この楽器なしでも形だけは出来たかもしれないが、この妥協なしの音楽バカ(すみません!)は素晴らしいですね。みんな輪になって踊りまくりでとうとう時間が来てしまったのでした。 楽しい夜。出張の疲れなんてぶっ飛んでしまいました。
by mofongo
| 2010-04-29 01:32
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